先日、とある公園で2匹の犬が段ボールに入れられて遺棄されていました。
小型とは言え成犬2匹です。段ボールを飛び越えられない乳飲み仔でもあるまいし…。
黒色のワンコと茶色のワンコ、どちらもチワワとダックスのMixのようです。
それを発見した方が偶然みやママ、ちかさん、レギュラーメンバーの保護主Fさんの知り合いの男性でした。
その方自身も猫のボランティアをされています。
ただ、お家には犬を連れて帰る余裕はなく、慌ててFさんへ連絡してくれたんです。
どうやら、飼っていたであろう人物が2匹を手放すためどこかへ運ぼうとして、途中で断念したのではないかということでした。
そして、触れますが、どうやら叩かれていたんでしょう、手を差し出すと叩かれると思って一瞬ビビるそうです…。
動物の遺棄ですので、取り急ぎ警察署へ連絡したところ、一時保護として警察署が預かってくれました。
その後、私たちでケアをして里親さまを見つけるために警察署から引き上げました。
まずは病院にて検査・診察をお願いしました。
肝心な健康状態はというと、ん~…、あまり良くはありませんでした。
2匹とも推定年齢は4~8才との見立てで、熱は平熱。
黒色ワンコは4.3kg、茶色ワンコは4.4kgで、幸いなことに2匹ともフィラリアは無しでした!
発見時の写真を見た時から、黒色のワンコは皮膚病が酷いな…とは思っていましたが、やはり相当です。
歯の状態はそれほど悪くなく、奥歯に歯石がありました。
また、茶色のワンコは爪が折れて出血有り+化膿していました…。
可哀想ですが爪は抜くことになりました。
そして驚くべき蚤の密度!
あと、心音に多少の雑音がありましたが、ストレスが原因のものでありますように。
2匹ともなかなかの臭気を漂わせていましたので、これから体を洗ってあげたり、蚤の駆除、皮膚病の治療を施していけば良くなりそうです。
そして朗報です。
この2匹を里子として迎えてくれる方が現れました!!
保護主Fさんが以前に犬を譲渡したご夫婦です。(以前譲渡したワンコは残念ながら天国へ旅立ちました。)
そのご夫婦は、この2匹の境遇や現在の状態を全て納得した上で引き受けてくださいます。
2匹にとっても、発見して連絡をくれた男性にとっても、私たちにとっても本当に有り難いお申し出でした。
このご夫婦なら安心してお任せできます。
これからが2匹にとって本当の人生ならぬ犬生のはじまりです。
穏やかに楽しく終生を送れるように、私たちも引き続きサポートしていきたいと思います。
なお、今回の2匹の保護から病院での診療などもろもろを「シェルター型幸せ探し猫カフェ くすめっと」さんがお手伝いしてくださいました。
「くすめっと」さんには仔猫の里親会でもお世話になるなど、以前から親しくさせていただいています。
いつもありがとうございます<(_ _)>
今回の2匹は状態が良いとは言えず、虐待を受けていた様子もあり、まだまだ身体も心もケアが必要です。
それでも、偶然ボランティアをされている方が発見し、その方が私たちの知り合いで、いろいろな方の手助けを受け、里親さまへバトンを繋ぐことができました。
そういう意味では幸運だったのかもしれません。
もしかすると、こんな目に遭っているのはこの2匹だけではないかもしれません。
他にもいるかもしれない、もっとひどい状態のコがいるかもしれない…。
考えれば考えるほど恐ろしいです。
この際と言っては語弊がありますが、全て権利を放棄してほしいと思ってしまいます。
飼いきれなくなって、棄ててしまわれたり、保健所に連れていかれたり、詐欺まがいの引き取り団体にお金を払って引き取らせたり…。
なぜ、そういう目に遭う命が存在するんでしょう。悲しい現実です。
動物を飼うことは自分たちと何も変わらない「命」を預かるということで、重大な責任を伴うことを分かってほしいですね。
飼う側の人にも、渡す側の人にも。